2009年5月28日木曜日

職場適応 適応障害

職場適応

臨床心理学大系10 適応障害の心理臨床 金子書房 1992 より抜粋
第3章 職場適応
1節 メンタルヘルスの必要性
 1.日本企業の体質 集団主義(抜粋)
 和を尊び個を抑える風土は個人にとり常に欲求不満が残るものである。
例えば自分の功績が集団の功績(上司の功績)となるのは当然で、こうい
う不満はやり場のない怒りとして個人の内部に蓄積されていく。また、出世
競争には敏感で、自分がそのレールにのっているのかどうかという不安は
常につきいまとうものである。異動の与える動揺が、とても大きいのもその
ためである。病気のための休養も、会社から「ゆっくり静養するように」と言
われて逆にショックをうけ、治療も難航してしまう。
4節 ライフスタイルの変化(抜粋)
 転々とする転業の背後に個人の性格的問題が隠されてしまい、なかなか
本人も問題に気づきにくくなtってきている。ライフスタイルの変化はそれぞ
れが不適応を起こさせやすいものであるし、さらに様々な価値観を持つ人
間が職場をともにする状況を生じ、上司は部下をどう指導していいかわか
らなくなったり、人間関係の摩擦が生まれたり、職場全体が不安定になるこ
ともある。そういうときに、精神的に不安定になりやすい人がまず不適応を
おこしてしまう結果となる。
2節 職場不適応のケース
 2.仕事への不適応
 会社員であればほとんどの人が、自分の希望しない職場に突然配置転
換される経験をさけて通ることはできないようである。その中には「この人な
らやれる」「コースとして必要」という人事的な考えがある。多くの人は、なん
とか仕事をこなし乗り切っていくが、仕事の変化に苦しむ人も少なくない。 

0 件のコメント:

コメントを投稿